- 英検1級のライティングは難しいからと、対策が後回しになってはいませんか?
- 英検1級の英作文で書くことが無くて、筆が止まってしまうと困っていませんか?
- ◯◯についての意見を書きなさいと言われても、何を書けばいいのか悩んでいませんか?
実は時間内にスラスラ書くには、『事前に』『たくさん』『整理した』ネタ(アイデア、意見)を持っていることがとても大切です。なぜなら、ネタがなければトピックに沿った英作文を書くことは難しいからです。
英作文は適当に字数を埋めただけでは、合格点をもらえる試験ではありません。それは、1級のトピックは時事問題が多いためです。日本語ですらトピックに合わせた意見を書くのは大変です。
対策前の私は、ライティングの書き方以前に、「アイデアが思い浮かばない」ことに気づきました。そのため、まずはネタを仕入れることから取り組んだところ、英作文がグッと書きやすくなり、試験時間内に書き上げられるようになりました。また、英作文対策として行ったネタ集めは、二次試験の対策にもとても役立ちました。
この記事では、英検のライティングがネタ集めした者勝ちの理由と、時事ネタを集める時に意識すべき3つの視点、本番中どうしてもネタが浮かばない時におすすめする3つの視点の全てを解説します。
- 効率的にネタを集められ、スラスラ書けるようになる
- 時事ネタを集める時に意識すべき3つの視点がわかる
- 集めたネタは二次試験対策にもなる
結論を先にお伝えします。ネタを集めるときのキーワードは「大まかな知識を浅く、幅広く」です。より多くの時事アイデアを仕入れておき、本番では知識を総動員して書き上げていきます。合格点をもらうだけでなく、高得点を狙っている方も、英作文は多角的な視点から考えた意見をどれだけわかりやすく書けるかです。ネタ集めをし、視点を増やしていくことが必須になります。
トピックのネタを集める時は、次の3つの点から考えてみてください。
- 原因
- 現状
- 解決策 & その解決策のメリットとデメリット
ネタをまとめておいても、試験中に何も思い出せない時は次の視点から考えてみてください。「プラスの経済効果か」、「環境保全によい影響を与えるか」、「健康促進に役立つか」。
それでは、なぜ1級の英作文はネタ集めした者勝ちかの理由を解説していきます。
英検1級のライティング対策はネタ集めから始めるべき理由
ライティング対策は、「ネタ集め」から始めることをおすすめします。では、なぜネタ集めが大切なのでしょう? 理由から確認していきます。
- 英作文のトピックを選べない
- 内容がかぶらないネタが3つ出てこないと書けない
- 瞬時にネタが思いつくトピックではない
まず一番大きな理由は、英作文のトピックを選べないためです。二次試験のスピーチは5つのトピックから、あなたが好きなトピックを選ぶことができます。しかし、英作文はあなたの得意 · 不得意に関わらず、与えられたお題で、指定語数である200 - 240語書かないといけません。
次に説得力のある英作文にするためには、多角的な視点のネタを3つ用意しておく必要があるためです。トピック自体は、「agree ⁄ disagree」、「yes ⁄ no」の形で聞かれ、英検は、あなたの選んだ立場の理由を「3つ」説明するよう指定しています。トピックのテーマになじみがあったとしても、まず両方の立場から考えたネタを書き出した上で、最終的に英文にするネタを選ぶことをおすすめします。そうすることで、質の高い英作文が書けるためです。
そして、書くネタは試験会場ですぐ考えるのが難しいからです。なぜならば、トピックの内容が世の中で問題になっている話題なためです。過去問を見ると、例えばoverpopulation (人口過剰)の是非について出題されました(2021年度)。あなたの趣味はなんですか?のようなトピックは、準備なしで書けるでしょう。しかし、社会性の高い話題やグローバルな問題についてあなたの意見を求めてきますので、事前のネタ集め、整理は必須です。
ネタ集めが必須対策の理由を確認できたところで、実際のネタ集めの方法を紹介していきます。
英検1級のライティング対策はネタ集めと整理から!
ネタ集めのステップは次の3つです。
- 過去に出題されたトピック & サンプル問題の収集
- トピックの整理
- 3つの視点 (原因、現状、解決策)からアイデアを収集
詳しく、一つひとつ解説していきます。
ステップ1: 過去問とサンプルトピックを集める
以下の問題を入手してください。
- 【無料】日本英語検定協会のHPから、最新の過去3回分を入手
- 【無料】日本英語検定協会のHPから、二次試験の問題サンプルを入手
- お手元にライティング対策用の参考書がある方はそれらも
- 参考書がない場合は過去問をネット検索
二次試験で問われるトピックも、実は英作文と同じ社会問題です。そのため、二次試験のサンプル問題を、英作文用の練習問題にしてもOKです。
私は次の2冊を使用していました。
- 英検分野別ターゲット 英検1級英作文問題 [改訂版] (旺文社)
- CD + DVD付き 14日でできる! 英検1級二次試験 · 面接 完全予想問題 (旺文社)
ステップ2: トピックをテーマごとに整理
次は、集めた過去問とサンプル問題のトピックの整理です。トピックはさまざまな分野から出題されますので、まずはテーマ別にトピックを分けてみて、どのような内容が問われやすいのかを確認していきます。
例えば、以下のようなテーマに分類できます。
- 環境
- 経済
- 医療
- 社会
- 教育
- IT
- 日本国内の問題
- 犯罪
上記のテーマ分けはあくまでも、私が分けていたテーマの一例です。もっと細かいテーマで分けてもいいですし、あなたが分けやすいテーマで分類してもOKです。
分類するときは、ポストイットを使うことをおすすめします。一枚のポストイットに一つのテーマを書き、その下に、過去問などのトピック問題をメモしていくと整理しやすいです。
- 分類するとあなたが得意な分野と、苦手な分野がひと目で理解できます
- 英検の特徴的なテーマ、例えば「犯罪やテロ」といったテーマに気づけます
ステップ3: 3つの視点からアイデアを収集
テーマごとの分類が終わったら、一つひとつのトピックについてアイデアを増やしていきます。トピックごとのアイデアを増やしていくと、最終的にそのテーマの総合的な背景知識を得ることができます。アイデアを広げていく時は、次の3点から考えると英作文の作成時に役立ちます。
原因·現状·解決策の視点からアイデアを考える
[原因] (なぜトピックが問題になっている? その問題自体の背景)
[現状] (何が問題? 何が、誰が困っている?)
[解決策] (どうすれば改善できる? 対象となる分野、もの、人は?) & 解決策自体のメリットとデメリット
アイデアはニュースやネット検索をして増やしていく
具体的には、アイデアをマインドマップでまとめていくように、ノートに手書きすることをおすすめします。なぜならば、このノートが後日、二次試験の対策にも使えるためです。しかも二次試験当日にも復習用として利用できます。(二次試験日は手書きの物のみ、持ち込みが可能です)。マインドマップのイメージは下記のとおりです。
おすすめは、解決策のスペースを広くとることです。なぜならば、社会問題は複合的な問題の重なり合いのため、いくつもの視点から考えることが必要なためです。さらに、一つの解決案が、他のトピックの解決策にもつながっていたり、他の分野と関連していたりと、いろいろな社会問題の関連性に気づけます。
また、解決策を書き出したら、「その解決策のメリットとデメリット」を考えると、他のトピックのネタにつながりやすくなるのでおすすめです。と言うのも、いざライティングする時はメリットとデメリットの両方の意見をメモしてから行うと、あっという間に合格点をもらえる英作文に仕上がるためです。5分で終わるメモの作成方法はこちらのライティングメモの作成方法記事で詳しく解説しています。
色々なテーマで広く、浅く、簡単なアイデアでOK
まずは、『大まかな知識を浅く&幅広く増やしていく』ことを意識します。合格点をもらうには、専門的な知識を披露するのではなく、どんなトピック、どんな問われかたをされても、知っている知識を使って『わかりやすく』『首尾一貫した主張』をすることが必要です。そのため、さまざまなジャンルのアイデアを持っていることが武器となります。
トピックが例えば、『テクノロジーの進歩』についてだとします。すると、一つの意見として「仕事の自動化 ⁄ AI技術の導入」があげられます。よい点と悪い点は、以下のことが考えられます。
- 雇用機会の低下
- 導入コスト
- 長時間労働の解消
- 業務の効率化
- 危険で過酷な肉体労働の軽減
- 情報の共有化
- 労働者のストレスの軽減
また、「社会の変化」という意見からは、以下のことが考えられます。
- 娯楽の多様化⇒ネットで簡単に共通の趣味仲間とつながる
- 社会運動の活発化⇒多様性の尊重
- キャッシュレス決済の促進⇒現金決済インフラのコスト削減
上記のようなことをマインドマップ化していくと、ネタを視覚的にもわかりやすく整理でき、いざ英作文を書くときにアイデアを思い出しやすくなります。アイデアをまとめる時は、英語でも日本語でもOKですが、書く時は英語になるので、できればキーワードは英語でまとめておいた方が、後々便利です。
英作文を繰り返しネタを定着させていく
ネタをまとめ終わったら、後はどんどん英作文を練習し、アイデアをアウトプットする機会を増やすのみです。最初はノートを見ながら書くことになると思いますが、繰り返し英作文を書いていくと、ノートを見なくてもマインドマップが頭の中で思い浮かぶようになります。さらに、いくつかのお題で実践を重ねると、新しいネタをマインドマップに追加でき、発展したマインドマップが完成します。
実際、私は練習を重ねることでマインドマップからトピック間の関連性が見えるようになりました。そうすると、広く浅くの知識で、いろいろなお題の英作文を時間内に書けるようになっていきました。何度か書いていくと、まとめたネタが定着していきます!
ネタ切れしたら経済·環境·健康に関連づける
トピック毎にマインドマップを作りネタを集めておいても、いざ書こうと思ったらマインドマップが思い出せない時や、苦手な分野のテーマの場合、ネタがなかなか定着しない時があると思います。その時は下記の3点から、ネタを考えてみてください。
- 経済
- 環境
- 健康
「プラスの経済効果か」、「環境保全によい影響を与えるか」、「健康促進に役立つか」。何もネタが思い出せない時は、この3点から考えるとメリットとデメリットのアイデアが浮かびやすいので、試してみてください。
例えば、上記にあげた『テクノロジーの進歩』でキャッシュレス化が進む是非について、経済と健康の面から考えてみます。経済面から考えられるメリットは現金の管理や運搬、ATMの保守管理コストの削減です。健康面から考えると、現金でのやり取りが減り、衛生面でも安心できることです。デメリットは決算手数料のコストや消費者の意識改革などがあげられます。
英検1級ライティングはネタが全て!効率的なネタの集め方を徹底解説!のまとめ
この記事では英検1級のライティング(英作文)で書くことが思い浮かばない · 意見が全然出てこないと悩んでいる方に向けた、効率よくネタを集める方法とまとめかたを解説しました。ライティングを制限時間内に書き上げるためには、そもそも書くネタをたくさん身につけておくことが必要です。そして、ネタを集めるとき意識するキーワードは『大まかな知識を浅く、幅広く』です。本番では、問題のトピックと似たようなトピックで考えたマインドマップや、他のお題で考えておいたネタを総動員して書き上げていきます。この戦略で、試験時間内に書き終え、合格点をもらえます。ネタを集める時の3ステップは次のとおりです。
- 過去に出題されたトピック & サンプル問題の収集
- トピックの整理
- 3つの視点 (原因、現状、解決策)からアイデアを収集
そして、トピックのネタを集める時は、次の3つの点から考えてみてください。
- 原因
- 現状
- 解決策 & その解決策のメリットとデメリット
ニュースやネット検索をして上記の視点から考えられる意見を、ノートにマインドマップを作成するようにまとめていきます。まとめる時は英語、日本語のどちらでも大丈夫です。アイデアがまとまってきたら、実際に英作文を書いてみて、まとめたネタを定着させていきます。
簡単ですぐ実践できる英作文のフォーマットを知りたい方は、ぜひこちらのライティングの書き方記事をご覧ください。