英検1級と準1級のダブル受験で合格できる?知っておくべき3つの現実!

英検1級と準1級のダブル受験のアイキャッチ画像対策全般
  • 英検1級と準1級をダブル受験して両方合格できる?
  • 1級と準1級の差ってなに?
  • ダブル受験のメリットは?
  • ダブル受験のデメリットは?
  • 1級保持者はダブル受験をおすすめする?
  • 1級と準1級のダブル合格に必要な勉強法は?

この記事は、英検準1級と英検1級のダブル受験を考えているけど、「両方合格できるかな?」 「準1級と1級って具体的に何が違うの?」 「ダブル合格できる勉強法は?」 「ダブル受験の注意点は?」と疑問に思っている方向けです。

ダブル受験とは、同日に隣接する2つの級を受験することです。準1級は午前に行われ、1級は午後に行われるので、準1級と1級のダブル受験が可能です。準1級の勉強をしながら、1級も受験して合格できたら最高ですよね!

結論を先に述べますと、1級と準1級のダブル受験はおすすめできません。実は、準1級の勉強の延長線上にあるように見える1級は、ダブル受験で合格するには難しい試験です。理由は1級と準1級の間には大きな差があるからです。あなたも1級の壁、という意見を耳にはさんだことがあるでしょう。

この記事では、1級保持者がダブル受験のメリットとデメリットに触れつつ、なぜ1級と準1級のダブル受験はおすすめできないのかを解説していきます。

この記事を読むメリットは以下のとおりです。

この記事でわかること
  • ダブル受験を申し込む前に知っておくべき3つの現実を理解できる
  • 英検1級と準1級の決定的な差がわかる
  • 合格に必要な語彙数の違いがわかる
  • 出題形式の違いがわかる
  • ダブル受験のメリット · デメリットがわかる
  • ダブル受験をおすすめしない理由がわかる
  • それでもダブル受験をしたい人がやるべき学習法がわかる

もし、あなたが1級と準1級のダブル受験を考えていたら、ぜひ最後まで目を通してから申し込んでください。

知っておきたい英検1級と準1級の大きな差

先に結論を述べます。1級と準1級の間には、壁が存在します。ダブル受験する前にぜひ知っておきたい、具体的な現実は次の3つです。

  • 1級と準1級の合格に必要なスキルは異なる
  • 合格に必要な語彙数が異なる
  • 出題形式が異なる

一つひとつ詳しく解説していきます。

1級と準1級の合格に必要なスキルは違う

知っておきたい現実一つ目は、1級合格には準1級より英語力 + αのスキルが求められることです。具体的には次のスキルが準1級より必要です。

  1. 社会的な問題について、あなたの意見を発信できる力
  2. 4技能全てにおいて、最低限の点数を取れる英語力 (捨てパートを作らない)
  3. 正解できる問題で確実に点を稼ぐための時間調整力
  4. わからない問題に出会っても冷静に対応できる力
  5. リスニングや面接時にメンタルを保つ力

1級も準1級も合格するためには、読む · 聞く · 書く · 話すの4技能が必要です。しかし、1級は総合的な英語力に加え、社会情勢や一般常識を相手に英語で伝える運用スキルも必須です。特に、「相手に現代社会についての意見をわかりやすく書ける(英作文)、話せる(二次試験)」ことが強く求められています。

さらに、1級は「捨てパート」を作ると、一次を通過するのが断然難しくなるのも特徴です。準1級までは捨てパートを作っても合格できる可能性があります。例えば、リスニングパートを捨てても合格できる可能性はあります。しかし、1級の合格には4技能全てにおいて、最低限の点数を取れるスキルが必要になってきます。わからない問題が出ても平常心を保つ、勝負強さも必要です。

そして、1級は解き方のコツを意識した時間配分で解答していくスキルも必要です。なぜならば、読解量が多いためです。合格者がおすすめする、試験問題の解答順を解説した記事も併せてご確認ください。記事はこちらの一次試験の解答順からどうぞ。

合格に必要な語彙数の違い

知っておきたい現実二つ目は、準1級と1級では合格に必要な語彙数が圧倒的に違うことです。1級合格には約13,000語を把握しておくことが必要です。英検の語彙問題は、はじめから捨てるパートにする人と、しっかり対策する人にわかれますよね。

もしあなたが、これまで語彙を捨ててきた場合、特にしっかり語彙対策をしていく必要があります。なぜならば、語彙力なしには1級も準1級も合格は難しいためです。

下記の表で、2級から1級までの合格に必要な語彙レベルを確認してみましょう。

英検の級覚えておきたい語彙数
2級5,000 - 5,500
準1級8,000 - 9,000
1級13,000 +

準1級合格には、おおよそ8,000語 - 9,000語です。対して1級は13,000語 +。つまり、1級はプラス3,000語が必要です。2級の合格に必要なレベルは約5,000語です。もし、2級レベルの単語があやふやな方は、1級合格に必須な語彙レベルを把握し、語彙対策の重要性を認識してください。

語彙力がなくても、リスニングに自信がある! ライティングが得意! だから語彙力は関係ない! と考えている方もいるでしょう。しかし、準1級と1級は本当に語彙力が物を言います。

なぜならば、読解問題やライティングのお題、リスニングにも難度の高い単語がたくさん出てくるためです。語彙力は単に、語彙問題を解くために必要なスキルではありません。一つでも多くの語彙を知っていることは、読解の内容をきちんと理解したり、リスニングをきちんと聞き取るためにとても重要です。

実際、1級の問題がどれくらいの語彙レベルなのか気になる方は、こちらの1級対策はこれだけ記事をご覧ください。どれくらい難しい単語が出題されているのかを詳しく解説しています。

出題形式の差

知っておきたい現実三つ目は、出題形式の難易度が異なることです。1級 · 準1級ともにテーマはアカデミックな読み物であったり、日常生活の一場面のリスニングと、テーマに大きな差はありません。しかし、ライティングとスピーキングの問題形式に大きな違いが見受けられます。

準1級の出題形式
  • ライティングは、お題に対して書く内容のヒントとなるPoints (意見)が用意されている
  • スピーキングは、4コマのイラストのナレーションをあなたがつける
1級の出題形式
  • ライティングのお題に対しての意見は、あなた自身で考えないといけない
  • スピーキングは、ある時事問題についてあなたの意見を述べたのちに、面接官と意見交換

1級は、ぐんとライティングとスピーキングのレベルが上がります。その理由は、社会性の高い話題についてヒントなしに、あなたが意見を考え、書いたり話したりしなければならないためです。

ここまで、ダブル受験を考えた時に知っておきたい3つの現実をお伝えしました。でも、やっぱりダブル受験をしたいと思っている方もいるでしょう。次は、ダブル受験のメリットとデメリットを確認していきます。

ダブル受験のメリットとデメリットを解説

以下に、ダブル受験のメリット · デメリットをまとめます。

ダブル受験のメリットダブル受験のデメリット
同日に受験できる疲労によりベストを尽くせない可能性がある
一次は両方とも同じような内容なので実践的な試験慣れが可能準1級のでき具合が1級受験のメンタルに影響
例え不合格でも場慣れできる受験料がかかる
英語力を一気に高められる勉強量が多くなる
高い目標を短時間で達成できコスパがいいどちらとも合格できず中途半端な結果になる可能性も

ダブル受験の最大のメリットは同日に受験ができることです。そのため、上手に対策ができれば学習時間を短縮できます。また、例え受からなくても試験慣れができます。しかし、同日に受けるため、精神力 · 体力 · 集中力を保つのは大変です。また割引制度は用意されていません。

ダブル受験はおすすめしない

ダブル受験のメリットは数多くありますが、1級と準1級のダブル受験はおすすめできません。それは上記でお伝えしてきた通り、ダブル受験で1級に合格するのは難しいためです。

あなたも最終的な目標は、1級に合格することだと思います。そのためには、遠回りに感じるかもしれませんが、確実に準1級に受かるだけの対策をしたほうが後々、1級対策をスムーズに始めることができます。

それでも、やっぱりダブル受験をしたい!という方に向けた勉強法を最後にご紹介します。

1級と準1級の合格に一番効果的な対策

やるべき対策は両方の級とも、語彙力のアップを目指すことです。語彙力の強化なしには準1級も1級も合格は難しいです。特に一次試験の通過には、あなたが「知っている単語を一つでも増やす」ことが「一点でも多く稼ぐことに直結」します。

語彙力アップにおすすめのアプリや単語サイトは、別記事にまとめてご紹介しています。語彙力を強化したい方は、ぜひこちらの語彙が身に付くアプリとサイトをご覧ください。

英検1級と準1級のダブル受験で合格できる?知っておくべき3つの現実!のまとめ

今回は、英検1級と準1級のダブル受験を考えている方に以下の内容をお伝えしました。

  • 1級は準1級に比べ、英語力だけでなく、時事についての知識や正常心を保つ力など、英語力以外のスキルが必要とされることが大きく違います。
  • 1級の必須語彙数は約13,000語であり、準1級と比べ語彙のレベルが上がります。
  • 1級のライティングと面接形式は、準1級の出題形式と大きく異なり、あなた自身の考えが問われます。
  • ダブル受験のメリットは同日に受けられることです。デメリットは疲れてしまい実力を出し切れない可能性があることです。

結論は1級と準1級のレベルが違いすぎるため、ダブル受験をおすすめしません。確実に準1級に合格できるレベルまで達してから1級に挑戦することを、強くおすすめします。特にひとつでも多くの語彙を知ることに力を注いでください。

1級の詳しいパート別の対策法が知りたい方は、ぜひ別記事もあわせてご覧ください。

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